現在、令和3年度分確定申告の最中ですが、昨年と同様コロナがまん延している中での実施となってしまいました。

確定申告会場は大勢の方が来場して、密になってしまうこともあり、国税庁では自宅からのe-Tax(電子申告)の利用を訴えています。

社会のデジタル化の進展、コロナのまん延等もあり、申告用紙の書面に記入して確定申告する方は減少し、e-Tax(電子申告)により申告をする方が着実に増えています。

下表は、昨年の確定申告(令和2年度分)の申告方法を前年と比較したものです。

【確定申告の申告方法】

国税庁「令和2年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」より当事務所作成

全体の申告者は22,493千人と国民の約2割の方が申告を行っており、膨大なデータ量を扱う業務であり、ICT化による業務効率化は重要な課題です。

令和2年度は、「書面」による申告を「e-Tax」による申告が上回りました。確定申告会場で申告を行う方(書面・e-Taxとも)は減少し、「自宅からe-Taxで納税者本人が送信」が大幅に増加しています。平成31年には手軽に使える「スマホ申告」が開始され、令和2年度は前年と比べ大幅に利用者が増加しています。

「書面」による確定申告は慣れていないと、記入漏れ、記入箇所や計算の誤りのリスクがあります。「e-Tax」ではガイドに従って入力することで、誤りなく申告書を作成でき、またそのまま送信することで提出の手間もかかりません。

国税庁では「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会を目指して」とICT化の将来構想を掲げて、制度改正を進めており、今後確定申告は自宅から電子申告で行う流れが当たり前の時代になっていくでしょう。
(2022.3.8)