ロシアのウクライナへの侵攻により、世界が大きく揺れています。

北海道はロシアとのつながりも深く、今後の北海道-ロシア間の貿易にも大きな影響があることが懸念されます。

ロシアと北海道との貿易については、北海道庁の資料「令和2年(2020 年) 北海道の対ロシア貿易の概況」が公表されています。

【貿易額】

「令和2年(2020 年) 北海道の対ロシア貿易の概況」北海道庁

資料によると、令和2年の貿易額は、輸入が輸出を大幅に上回っています。

 輸出(北海道→ロシア) 76億円

 輸入(ロシア→北海道) 711億円

全国ではロシアとの貿易が全世界に占める割合は、輸出で0.9%、輸入で1.7%ですが、北海道では輸出で3.3%、輸入で8.1%となっており、やはり全国と比べてロシアとの貿易が占める割合が高くなっています。

次に、貿易の品目についてみてみます。

【品目別貿易額】

「令和2年(2020 年) 北海道の対ロシア貿易の概況」北海道庁

輸出では、中古車を中心とした乗用車・部品が上位10位のうち6品目を占めており、「車両、部品、附属品」合計では、全体の59.7%に達しています。

輸入については1・2位がエネルギーで、3位から8位は水産物となります。

ロシアからの水産物の輸入と聞くと、カニを思い浮かべる人も多いと思います。

全国ベースの数字ですが、日本が輸入するカニについてはロシアからの輸入が61.8%を占めており、大きく依存しています

【カニの輸入先】

「令和2年度水産白書 水産物輸入の動向」水産庁

ロシアとの貿易が縮小してしまえば、エネルギーや食品を中心に北海道の事業者や市民の生活にまで、幅広く影響があることが懸念されます。

(2022.3.15)